【自転車旅行】Newロードバイクでビーナスライン・北アルプスライド【1/2】
ロードバイクを新調した高揚感と京都の耐え難い暑さが重なり、お盆休みにビーナスライン縦走を決断。
ハイシーズンで宿高いし当初は日帰り弾丸ツーリングの予定だったけど、まあせっかくなので松本市に一泊して翌日に白馬まで足伸ばして北アルプスも堪能しようということに。
1日目のコースはこちらを参考にさせてもらった。
117km 2667mUP。
松本駅到着9:08、自転車組み立ててスタートが10:00として、まあ8時間あれば走り切れるでしょ…というめちゃくちゃ甘い目論見は脆くも崩れ去ることになる(早々のネタバレ)
松本駅>塩尻峠
予定通り松本駅到着。ホテルに荷物を預けていざ出発。
いきなり余談
ニューバイクになって凄い輪行しにくくなったのが残念。
・ディスクブレーキ&スルーアクスル用の輪行グッズが増え荷物が嵩張る
・前のリム車より1kg弱車重アップ(フレームのグレード上がってるのに…)
・輪行袋を抱えて歩くと、ディスクブレーキのローターが太ももにグサグサ刺さって死ぬほど歩きにくい
・ショップ曰く「ハンドルを内側に倒し切ったまま長時間放置すると、フレーム内装ケーブルにダメージあるのでNG」(フレームと並行までならOKらしい)
特に最後の項目が致命的なので、何か対策を考えないとなあ。
松本市街を抜け塩尻峠へ。晴れで景色は良いがバーターで超暑い。
この区間は7kmで400mUPほど。
旅行にあたって参照したブログに「ビーナスラインのウォーミングアップに丁度いい」みたいな記述があったので、結構ノンキしてたら炎天下とお盆特有の交通量も相まって、思った以上に消耗した。
HP(ヒットポイント)よりもMPにくる辛さ。
ヒルクライム中、トトロらしき偶像を崇める奇祭を発見。大丈夫か?
ぜーはーぜーはー言いながらようやっと登りきると、そこから3kmほどは諏訪湖めがけて一気にダウンヒル。
琵琶湖にはないすり鉢状の地形がもたらす湖の眺望がすばらしかった(下りなので撮影してない)
ランチ>諏訪湖岸>立石公園
ランチは激坂区間手前にあるくらすわ|CLASUWAで食べようかなと予定していたものの、ちょっとハンガーノックの気配を感じたので、計画変更して岡谷市の洋食レストランへ。
1000円でスープ・サラダ・ソフトドリンク付きととてもリーズナブルでよかった。
しかし、お腹は膨れたもののこの時点で時刻は12:30。
まだビーナスラインの入り口に立ってすらいないんですが、それは。
諏訪湖、湖岸を走れるのはいいんだけど、御覧のとおり藻が大量発生しており、近くで見るとあまり気持ちのいい光景ではない。
湖岸のアートなオブジェ達とひとしきり戯れ、県道40号線に入る。
ここから霧ヶ峰までは、平坦一切なしのヒルクライム区間(15km、平均斜度5.8%、1137mUP)。
六甲山逆瀬川ルート(11.3km、平均斜度7%、843mUP)と比べると、その鬼畜度が理解しやすかった、いや、理解したくなかったが…
また、この区間も塩尻峠と同じく交通量マシマシなのが辛かった。旅行にあたって参照したブログでは「車が来なくて走りやすい」って書いてあったんだけど、お盆はやはり例外ということか。
いよいよ気温は32度と危険な領域に達し(ここ避暑地じゃないの?)、アツイゼ アツイゼ アツクテシヌゼーと念仏唱えながら登っていく。
オーバーヒートしそうになったので、途中日陰を見つけて小休止を入れつつ、250mほど登って、なんとか諏訪湖を一望できる立石公園まで到着。
いやーいい景色だ…が、ビーナスラインの入り口はまだまだまだまだ先である。
立石公園>霧ヶ峰高原
道路の脇にへたり込んで休憩というのを3回くらいやったと思う。
最後らへんで尻餅ついて休んでたら、アリの群れが体をわらわらよじ登ってきてややパニクったり。
終盤、いよいよ心が折れそうになっていたら、地元民と思われるピンクジャージのローディがすごい勢いで追い越していって、おもむろに振り返り、
「あとちょっとです!頑張っていきましょうッ!」
とガッツポーズとともに励ましてくれた。
ありがたい声援に応えて、無い気力を振り絞り登ってついに…
やったぜ。霧ヶ峰到着。
なおビーナスラインの入り口はまだ先である。
さっきのローディの方が看板近くで休憩していたので、少し話をする。
自分「これから美ヶ原まで登って松本側に降りるんですよ~」
相手方「えっ、今から?」
ですよね~(この時点で15:30)
お礼を言い、休憩ポイントを求めて先へ進む。
「ソフトクリーム食わんと死ぬわ」という心の声に従い、最初に目に入った高原の店に駆け込み、ブルーベリーソフトクリームをオーダー。
割と広いイートインスペースに客3人。おじさんが冷凍庫から出したインスタントのペーストを機械に突っ込んでひり出してたのが丸見えだったが、これだけ暑い思いして疲れてるんだから、冷たけりゃなんだって美味い。
ここでアクシデント発生、Edge520の電源を入れようと電源ボタン長押しするも反応しなくなる。ネットで調べて、ラップボタンと電源ボタン同時長押しという裏技でなんとか再起動に成功したものの、ここまでのログがお亡くなりになってしまう。
Edge530に買い替えようかな…
気を取り直して景色堪能モードに移行。
すごい(小学生並みの感想)
さすがWindows XPの壁紙の撮影が行われた場所だけはある。
丘の上ではグラインダーが離着陸していた。
今写真見ると、この時点で雲行き怪しくなってきてるんだなあ。ライド中は全然気づかなかったけど。
少し進むとドライブイン霧の駅。
さっきの閑古鳥だった高原の家とは打って変わって、家族連れペット連れと車と観光バスとバイクでごった返している。手打ちそば体験もできるらしいが、もちろんそんな時間の余裕もない。
時間に余裕はないが、ここで禁断のソフトクリーム2度打ち(5分ぶり)。
いや、"しぼりたて生牛乳"とか書いてあったら食べなきゃってなるよね?
霧ヶ峰高原は標高1800m。森林限界ではないものの、雲の壮大さと涼しさを十分感じることのできるレベル。
今回は全然時間なかったので休憩含めて30分くらいしか滞在できなかったけど、次回はもう草原に寝転がってシエスタしちゃうくらいゆっくりしたいなあと思った。
ビーナスラインに突入
ここいらで天気に陰りが見え始める。いや、走りやすさで言うと断然曇ってる方がいいんだけど。
ここらへんはまだ景色最高だった。
いよいよライト点灯が必要なガス濃度に。四国カルストの悪夢再び。
途中に峠の茶屋がいくつかあったが、どこも牛乳ときのこ汁押しがすごかった。
ビーナスラインに入ってから、陰ってきたのと標高のおかげで気温的には最高に走りやすくなったんだけど、コースプロファイルは登って下って登って下って最後に600mくらい登らされるという、サイクリストの心をブチ折りに来る仕様。
この看板が見えたらゴールはすぐそこ。
山本小屋>美ヶ原
標高2000m、山本小屋に到着。これにて本日のヒルクライムはコンプリート。
驚きの白さ。
他に自転車勢を探したが誰もおらず。
車で来た人たちから「なんだコイツ」的な目で見られるのが心地よい(倒錯)
レストハウスの中に入る。なんか寒いしコロッケ食いたいな~と思ったけど売り切れだったので、仕方なくスティッククロワッサンと高原牛乳をオーダー。
搾りたての牛乳は後を引く旨さでおかわりしたくなる。
フーディニ・ジャケットを羽織り、スポーツサンダルに履き替え、押し歩きモードに。
サイレントヒルのうたを口ずさみながらトボトボ歩いていく。
景色がアレなので、もう楽しみは食しかない。屋台に立ち寄り高原ヨーグルトを頂く。
少し進むと第一ポニー発見。
この子、なかなかの世紀末ヘアー。
なんか幻想的。
美しの塔もこんな天候ではサイレントヒルのモニュメント感が凄い。
台座にエンブレムをはめ込むくぼみがありそう(ゲーム脳)
この牛たち、目が合うとドラクエみたいに列をなして追っかけてきたのでおっかなかった。
すれ違ったおばあ様たちと少し話をする。
自分「これから松本側に降りるんですよ~」
相手方「えっ、今から?」
ですよね~(この時点で18:20)
分厚い雲の隙間から太陽が!
ほんの少しだけど晴れてくれた。
これはこれでガスっても絵になる王ヶ頭ホテル。
雲に隠れてしまっているが、ここから望む絶壁はすごかった。
よくこんな所まで自転車で来たなあと感慨にふける。
王ヶ頭ホテルでりんごジュースを飲んで、トイレも済ませていざ下山。
ここでアクシデント発生。
サイコンに入れたルートと実際の道が一致しない。
※後でよく見たら参考にしているルートラボが10年前のデータだったことに気付く。
そりゃ現在と通れる道が変わっていてもおかしくない。
とりあえず下っていけばいつかは舗装路に出れるだろうと考え、下りグラベル区間をおっかなびっくり押し歩いていく。
ようやく舗装路まで出てこれた。時刻は19:00。
ここから松本市街まで街灯なしの山道20kmを一気に駆け降りる。
ナイトライドを覚悟し走り始めると、絶妙なタイミングで空がドラマチックなグラデーションを描いていく。
標高2000mで訪れるマジックアワー。
わずか数分で終わってしまったが、最後の最後に素晴らしい光景が見れて本当によかった。
なお下りはディスクブレーキと低圧にしたチューブレスレディのお陰で、最初から最後までノンストップで非常にスピーディに降りられた。
登りでは車体が重い重いとブー垂れていたが、下りに関して言えば、掛け値なしにリムブレーキに対する圧倒的なアドバンテージを体感することができた。
途中ルートをミスって盛大に北側の降り口に出てしまったり、道を間違え無駄に登ってしまうアクシデントもありながら、なんとか20:00頃ホテルに辿り着きチェックイン。
ディナーに美味しい店を探す気力もなかったので、駅前でモスバーガー食べながら家族に生存報告。その後、適当な店でクラフトビール1杯あおってから就寝しました。
(2日目に続く)
【自転車旅行】四国カルストに行ってきた 1日目
このエントリについて
それが結構くやしかったので、梅雨明けの好天が見込めるタイミングで、つい2か月前訪れたのと同じ場所へ再訪したリベンジ自転車旅行ログである。
自宅>大阪南港>オレンジフェリー乗船
オレンジフェリーは2018年に就航したばかりの新造船。中は写真の通りで、フェリーという乗り物の古臭いイメージを吹き飛ばす豪華客船感が素晴らしかった。
とりあえずフェリー内のお風呂に入った後は一人旅特有のトラベラーズ・ハイで船内を年甲斐もなく探検。なんというか90年代次世代機のADVゲームでこういうのあったよねという写真がいっぱい撮れて楽しかった。
写真右側に「はなす」「しらべる」「とる」「たべる」などのコマンドを幻視してください。
甲板も探検できるよ!
東予港からライド開始
いい天気じゃねーの?
今回は夏で衣服が嵩張らなかったこともありフレームバッグをリストラできて良かった。 なにせこの日は110km、2300mUPの旅路なので、1gでも軽量化できるに越したことはない。
気温はこの時点で24度。ウェアはPro Team Flyweight JerseyとPro Team Baselayerの真夏仕様。正直ベースレイヤー抜きでも良いぐらいだったけど、流石に野生が勝ちすぎるので自重した。
国道11号の時点で、京都などではお目にかかれないダイナミックな景色が続く。ただ、平日朝の通勤ラッシュなのか交通量がかなり多い上にダラダラ登りが続くのが辛い区間でもある。
国道494号から黒森峠へ
たのしすぎ。
絵に描いたような夏の田舎、いいねいいね〜とサングラスを外し景色を楽しみながら登っていく。
今まで登ってきた道をバックに自転車という王道写真。
苔むす良い雰囲気の道を経て、黒森峠コンプリート。1000mもよう登ったなあーと塩熱サプリをバリバリ噛み砕きながら感慨に浸る。
黒森峠>道の駅みかわ
ここからしばらく下り基調。ダウンヒルで受ける風のなんと気持ちいいこと。
山の中では紫陽花がまだ咲いていた
水が尽きてきてヤバイな~と感じ始めたタイミングで面河の集落に到着。
谷が深くていちいち景色が壮観なんだ。
久しぶりの自販機で水分補給。火照った体にリアルゴールドが染み渡る。
休憩を経てしばらく渓谷をガンガン進んでいく。先日観た映画『ゴールデン・リバー』で似たような色の川が出てきたのを思い出す(それあかんやつ)
道の駅みかわ>地芳峠>姫鶴平
四国カルスト行った人たちのブログに必ず写真がある、御三戸のなんかすごい岩。
『四国カルストまで31km』ロードバイクだから…時速30kmで1時間だな!(白目)
いたわりの平坦は終わりを告げ、この橋からゴールの天狗高原まで距離30kmで高度1000m登らされる地獄のヒルクライム区間。すでにここまでで1000m強登ってるんですがそれは。
日差しが強くなってきたので、ここらで日焼け止めを塗りなおす。
あと21分というのは当然クルマでの時間。
やったぜ(瀕死)
水はおろか食料も尽きていたので、閉店間際の姫鶴荘にヨロヨロと駆け込み、飲み物とミルクパンを買って景色を眺めながら補給。あいにくの曇り空だけど、まあ前回のホワイトアウト状態よりは全然マシ。というか前回到着時は雨と強風のコンボで5月なのにダウンジャケットが必要なレベルの寒さで凍えてたんだけど、今回は気温22度と丁度良い按配。
休憩後、ようやく人心地ついてよっしゃゆるポタモード…と言いたいところだけど、ここから宿まで更に100m上るという事実。
姫鶴平>天狗高原
牛さんと戯れたいけど色々と限界。もうゴールしていいよね…?牛だけに
アップダウンを経てようやく本日の宿に到着。前回来たときはペンション「シュプール」みたいで怖かったんだけど、今回は大丈夫でした。
宿の前の県境で三脚↓使って記念撮影。
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結局この日はこの撮影以外で三脚一度も使わなかったので、マジに担いで登った意味がなかった…ただの重しだった…次は他の荷物と一緒に天狗荘に送ろうと固く決意。
フラフラになりながらチェックインを済ませ部屋に倒れこみ、そのまま風呂が開くまで30分ほど意識を失う。
その後風呂で多少リフレッシュできたので、晩御飯の時間までカルストを走りに行く。本当なら、それはもう見事な高原マジックアワーライドのはずだったんだけど、さっきより曇りが酷くなってませんか…まあしゃーない。
晩御飯後
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