monday all over the world

だいたい映画の話。

【自転車旅行】四国カルストに行ってきた 1日目

このエントリについて

今年のGWに、他のサイクリストのブログを見て以前から興味があった四国カルストへ自転車旅行を試みたところ、全行程3日とも雨という不運に見舞われ、貴重なカネと休日を苦行に全振りという悲惨な結果に終わった。

f:id:soranoko:20190428075113j:plain

GWの時の天狗高原からの景色

それが結構くやしかったので、梅雨明けの好天が見込めるタイミングで、つい2か月前訪れたのと同じ場所へ再訪したリベンジ自転車旅行ログである。

自宅>大阪南港>オレンジフェリー乗船

前回は飛行機輪行松山空港からスタートしたんだけど、空港の空気入れのヘッドとバルブの相性が悪くて使えなかったり、パンク修理材が荷物検査でボッシュートされ代替品を求めて1時間ほど松山市内の自転車屋を探し回ったりと色々最悪な走り出しだったため、今回はチャート変更。
  1. 自宅から大阪南港まで電車輪行、大阪南港で輪行袋を3日目の宿に送付
  2. 大阪南港からオレンジフェリー乗船、愛媛県 東予港に翌朝6:00着、万全な状態でライド開始

 オレンジフェリーは2018年に就航したばかりの新造船。中は写真の通りで、フェリーという乗り物の古臭いイメージを吹き飛ばす豪華客船感が素晴らしかった。

 

とりあえずフェリー内のお風呂に入った後は一人旅特有のトラベラーズ・ハイで船内を年甲斐もなく探検。なんというか90年代次世代機のADVゲームでこういうのあったよねという写真がいっぱい撮れて楽しかった。

f:id:soranoko:20190724214748j:plain

f:id:soranoko:20190724214920j:plain

f:id:soranoko:20190724215532j:plain

f:id:soranoko:20190724223220j:plain

写真右側に「はなす」「しらべる」「とる」「たべる」などのコマンドを幻視してください。

 

甲板も探検できるよ!

f:id:soranoko:20190724215021j:plain

f:id:soranoko:20190724215400j:plain

f:id:soranoko:20190724215246j:plain
客室は個室(デラックスシングル)。アメニティと浴衣まで完備でいたれりつくせり。ただし自転車は甲板の毛布の上に雑魚寝。てっきり部屋に持ち込めるものだと思ってた…(事前申告して有料スタンド借りると部屋に持ち込めるシステムのようです)
 

東予港からライド開始

5時半に起床。寝床が硬かったせいか体がちょっといたい。1000kcal程食料を胃に流し込んだり日焼け止めヌリヌリしてたら結構時間食ってしまい、走り始めたのは6時40分。ほかの乗客の自転車が6,7台はあったと思うのだけど、自分が出発するときには既に残り一台だった。

f:id:soranoko:20190725064241j:plain

f:id:soranoko:20190725064307j:plain

いい天気じゃねーの?

 

今回は夏で衣服が嵩張らなかったこともありフレームバッグをリストラできて良かった。 なにせこの日は110km、2300mUPの旅路なので、1gでも軽量化できるに越したことはない。

f:id:soranoko:20190725065349j:plain

f:id:soranoko:20190725065517j:plain

稲の黄色と新緑、遠くの山から空にかけての青いグラデーションが美しい。

気温はこの時点で24度。ウェアはPro Team Flyweight JerseyとPro Team Baselayerの真夏仕様。正直ベースレイヤー抜きでも良いぐらいだったけど、流石に野生が勝ちすぎるので自重した。 

f:id:soranoko:20190725074430j:plain

f:id:soranoko:20190725075237j:plain

f:id:soranoko:20190725080106j:plain

 国道11号の時点で、京都などではお目にかかれないダイナミックな景色が続く。ただ、平日朝の通勤ラッシュなのか交通量がかなり多い上にダラダラ登りが続くのが辛い区間でもある。

 

国道494号から黒森峠

1時間ほどで国道11号を走ったところで分岐を左折。国道494号線に乗り換え、集落の中を通り黒森峠を目指す。ここからまだまだ登りが続くが、交通量は打って変わって皆無(途中、道のど真ん中に犬が寝転んでいた)
 
ようやく自転車旅行の本領発揮である。

f:id:soranoko:20190725084325j:plain

f:id:soranoko:20190725082415j:plain

f:id:soranoko:20190725082457j:plain

f:id:soranoko:20190725083148j:plain

f:id:soranoko:20190725083510j:plain

f:id:soranoko:20190725083729j:plain

f:id:soranoko:20190725084310j:plain

たのしすぎ。

 

絵に描いたような夏の田舎、いいねいいね〜とサングラスを外し景色を楽しみながら登っていく。

 

なお、この集落を過ぎると補給ポイント皆無の区間を結構な距離走ることになるので、夏場などは必ず集落内の自販機でボトルを満タンにして挑むこと。
f:id:soranoko:20190725085106j:plain
古代文明的な文様がそそる滝。
 
集落を抜けると、山の斜面と木々に挟まれた典型的な山道がメインに。まだまだ登りが続くけど、日陰が涼しいのと、ところどころ眺望が開けるのもあり、辛さより楽しさが勝る。
f:id:soranoko:20190725090630j:plainf:id:soranoko:20190725090733j:plain
f:id:soranoko:20190725090937j:plain
f:id:soranoko:20190725092419j:plain

f:id:soranoko:20190725092840j:plain

カーブミラーでセルフィー。

 

 ひぐらし(?)の絶叫と土木作業音をBGMにえっちらおっちらヒルクライム

f:id:soranoko:20190725093633j:plain

今まで登ってきた道をバックに自転車という王道写真。

 
f:id:soranoko:20190725094216j:plain
何書いてあるか読めないのに撮ってしまうSAGA。
 

f:id:soranoko:20190725094626j:plain

 

苔むす良い雰囲気の道を経て、黒森峠コンプリート。1000mもよう登ったなあーと塩熱サプリをバリバリ噛み砕きながら感慨に浸る。

f:id:soranoko:20190725095651j:plain

 

黒森峠>道の駅みかわ

ここからしばらく下り基調。ダウンヒルで受ける風のなんと気持ちいいこと。

f:id:soranoko:20190725100120j:plain

 f:id:soranoko:20190725100236j:plain

山の中では紫陽花がまだ咲いていた

f:id:soranoko:20190725101450j:plain

水が尽きてきてヤバイな~と感じ始めたタイミングで面河の集落に到着。

f:id:soranoko:20190725104031j:plain

谷が深くていちいち景色が壮観なんだ。

 

久しぶりの自販機で水分補給。火照った体にリアルゴールドが染み渡る。

f:id:soranoko:20190725104856j:plain

休憩を経てしばらく渓谷をガンガン進んでいく。先日観た映画『ゴールデン・リバー』で似たような色の川が出てきたのを思い出す(それあかんやつ)

f:id:soranoko:20190725110334j:plain

f:id:soranoko:20190725110408j:plain

f:id:soranoko:20190725112230j:plain

f:id:soranoko:20190725110641j:plain味のあるトンネルをくぐると、そこは道の駅でした。f:id:soranoko:20190725121153j:plainここでお昼休憩。肉うどんとブルーベリーソフトを摂取。油ものは胃が受け付けるかなー?と思ったけど全然大丈夫だった。おいしい(小並感)f:id:soranoko:20190725113808j:plainf:id:soranoko:20190725115955j:plainこの道の駅はサイクルオアシスなので、お願いするとボトルに氷水を入れてもらえる。ラッパー並みに感謝して頂いた。 
 

道の駅みかわ>地芳峠>姫鶴平

f:id:soranoko:20190725121436j:plain四国カルスト行った人たちのブログに必ず写真がある、御三戸のなんかすごい岩。 

f:id:soranoko:20190725121455j:plain四国カルストまで31km』ロードバイクだから…時速30kmで1時間だな!(白目)

f:id:soranoko:20190725123416j:plain

この橋を渡るものは一切の希望を捨てよ

いたわりの平坦は終わりを告げ、この橋からゴールの天狗高原まで距離30kmで高度1000m登らされる地獄のヒルクライム区間。すでにここまでで1000m強登ってるんですがそれは。

 

日差しが強くなってきたので、ここらで日焼け止めを塗りなおす。

f:id:soranoko:20190725132839j:plain

あと21分というのは当然クルマでの時間。

f:id:soranoko:20190725132206j:plain

特に祈願することもないけど、ごうかく駅で記念撮影。
 
ここから四国カルストまで写真なし(お察し下さい)
急勾配の狭い山道をたまにバイカー集団に追い抜かされながら、無心でクランクを回す。
 
地芳峠の手前でつま先がビンディングシューズの締め付け痛で限界を迎え、おたおたと道の脇にへたり込む。この辺りは休憩所はおろか、腰掛けられるようなオブジェクトすらないので、アスファルトの上に尻もちをついて休むしかない。
 
地芳峠に入ってからは更にこまめに休憩入れながらジワジワ登って行く。前来たときはここで足が攣ったんだよなあ…
 
いよいよ水が尽きてヤバいな〜(本日2回目)となってきた所で右側に山麓が覗き始める。ラストスパート、坂を登り切ると一気に視界が広がる。

 f:id:soranoko:20190725152409j:plainf:id:soranoko:20190725152423j:plainf:id:soranoko:20190725152521j:plainやったぜ(瀕死) 

 

水はおろか食料も尽きていたので、閉店間際の姫鶴荘にヨロヨロと駆け込み、飲み物とミルクパンを買って景色を眺めながら補給。f:id:soranoko:20190725152535j:plainあいにくの曇り空だけど、まあ前回のホワイトアウト状態よりは全然マシ。というか前回到着時は雨と強風のコンボで5月なのにダウンジャケットが必要なレベルの寒さで凍えてたんだけど、今回は気温22度と丁度良い按配。

 

休憩後、ようやく人心地ついてよっしゃゆるポタモード…と言いたいところだけど、ここから宿まで更に100m上るという事実。

 

姫鶴平>天狗高原

f:id:soranoko:20190725152641j:plain

f:id:soranoko:20190725153002j:plain

f:id:soranoko:20190725153519j:plain

f:id:soranoko:20190725153528j:plain

f:id:soranoko:20190725153641j:plain

牛さんと戯れたいけど色々と限界。もうゴールしていいよね…?牛だけに

 

アップダウンを経てようやく本日の宿に到着。前回来たときはペンション「シュプールみたいで怖かったんだけど、今回は大丈夫でした。

f:id:soranoko:20190427184007j:plain

GWの時の写真

 

f:id:soranoko:20190803085846j:plain

宿の前の県境で三脚↓使って記念撮影。 

Velbon トラベル三脚 CUBE 8段 脚径16mm 小型 クリップ雲台 アルミ脚 306500

Velbon トラベル三脚 CUBE 8段 脚径16mm 小型 クリップ雲台 アルミ脚 306500

 

結局この日はこの撮影以外で三脚一度も使わなかったので、マジに担いで登った意味がなかった…ただの重しだった…次は他の荷物と一緒に天狗荘に送ろうと固く決意。

 

フラフラになりながらチェックインを済ませ部屋に倒れこみ、そのまま風呂が開くまで30分ほど意識を失う。

 

その後風呂で多少リフレッシュできたので、晩御飯の時間までカルストを走りに行く。本当なら、それはもう見事な高原マジックアワーライドのはずだったんだけど、さっきより曇りが酷くなってませんか…まあしゃーない。

f:id:soranoko:20190725180058j:plain

f:id:soranoko:20190725180319j:plain

f:id:soranoko:20190725180502j:plain

f:id:soranoko:20190725180616j:plain

 結局夕陽が拝めないまま宿に戻る。

f:id:soranoko:20190428190405j:plain

晩御飯

晩御飯後

食後、洗濯やら自転車清掃やらのタスクをこなし、20:30から開催されるスターウォッチに参加。星を見るのにあたり一面真っ暗な宿の駐車場に出てガイドの方から説明を受ける。流石に7月とはいえ夜の高原はシャツ一枚ではかなり寒く、ここで持ってきたフーディニ・ジャケットが大活躍。
 
ガイドの方は、物腰柔らかい学者肌といった感じで解説も丁寧。元々宿の職員だっだけど定年退職されて、木・金・土だけ上がってきてガイドされてるとのこと。
 
梅雨明けの今は、本来一年のうちで星を見るのに最良の時期なんだけど、今回ははるか東で発生している台風の影響で運悪く雲がかかってしまった。時折雲の合間から夏の大三角形や北斗七星、木星がちらちら見えるけど、肝心の天の川が見えないですね~と参加者一同待機。
 
一方、地面では1匹のヒメボタルが点滅していた。普通のホタルと違い、チカ…チカ…とデジタル的な光り方が特徴で、長時間露光すると幻想的な写真が撮れるらしい。
 
ヒメボタルを観察していたら「あっ天の川!」と誰かの声、みんな一斉に夜空を見上げるとそこには…

f:id:soranoko:20190725212330j:plain

ISO1600,F2.8,15sec (G7 X Mark II)
星景写真を撮るのは初めてだったんだけど、1インチセンサーのコンデジでも意外に撮れてしまった。とりあえずKing CrimosnのIslands風に現像。 
Islands, 40th Anniversary Edition

Islands, 40th Anniversary Edition

 

 

無事に天の川も拝めてほくほく。室内に戻りもうひとっ風呂浴びて床につく。
翌日は今治まで140kmの予定。
 

f:id:soranoko:20190803210727p:plain

本日のルート
 (2日目につづく)